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福島における熊の出没状況
近年、全国で熊の目撃情報が増え人身被害が相次いでいます。

特に2025年度は福島県内でも前年の3倍以上となる2047件の目撃情報が確認され、うち福島市でも前年の5倍となる479件の目撃情報がありました。
(参考サイト)
また、人身被害も増加しており、福島県内では2025年度に24名、2026年8月12日時点で9名が確認されています。
2026年6月には福島市街地の工場前で人がクマに襲われ、防犯カメラの映像がテレビや動画サイトで配信されたこともあって、大きなニュースとなりました。
なぜ熊が人里に出没するのか?

(茂庭生活歴史館の熊の剥製)
福島で暮らす熊(ツキノワグマ)は臆病でおとなしい動物です。
基本的に人を避ける傾向がありますが、突然近距離で遭遇した場合などには、人を攻撃することがあります。
熊は森の中で植物の葉、果実、種子などを主食としており、特に秋は冬眠前でドングリなどをたくさん食べる必要があります。

行動範囲はオスが100〜200平方キロメートル、メスが50〜100平方キロメートル程度といわれており、森のドングリなど堅果類は数年に一度不作となることがあるため、エサを求めてさまよううちに、結果として人里に現れてしまうようです。
2025年は堅果類が不作となり、人里への出没が増加したと考えられています。
さらに、福島県は熊の頭数調査を全国で唯一毎年行っている自治体です。

県によると熊の個体数は増加傾向にあり、出没増につながっているようです。
なお、2025年は出没数が増加したこともあって捕獲数も増えました。
(2024年度:516頭 → 2025年度:1684頭)
(参考サイト)
◆ラジオ福島「rfc特別企画 知って備える~春のクマ対策」(2026.3.24)
2026年は森のドングリなど堅果類が比較的に豊作であることと、昨年の捕獲数が多いことから、秋の出没は少なくなるのではないかと推定されています。
その他にも人口減少や産業構造の変化により里山に人の気配が少なくなったことなど様々な要因が考えられます。

(福島市の人口動態)
他方で「アーバンベア」という定義の不明な言葉が生まれ、恐怖心を煽る記事が一部メディアで広まりつつあります。
まるで熊の性質が変わり人里を住処にして、人を恐れない凶暴な熊が現れたように感じる方もいらっしゃるかもしれません。

(茂庭広瀬神社に残る熊の足跡)
多くの研究者によれば、熊の性質に変化はなく基本的な対策を強化・継続することが大切だということです。
飯坂町茂庭について

(摺上川ダムから茂庭集落への眺望)
福島市の最北端に位置し宮城県や山形県に隣接する飯坂町茂庭地区は、自然豊かな美しい里山です。
縄文時代から続く歴史があり、狩猟や採集の文化など自然と調和した暮らしが伝わっています。

近代においては林業が主な産業でしたが、国内木材需要の低迷に伴い、現在は果樹や稲作など農業も盛んに行われています。
いいざかサポーターズクラブでは、茂庭地区の自然を生かしたダム湖でカヤックツアーを行う他、同地区でマラソン大会や自転車レースの運営など、これまで10年以上にわたって活動してきました。

(マラソン大会の様子)

(自転車レースの様子)
茂庭地区では2025年には13件、2026年には9月現在2件の目撃情報が確認されており、福島市で最も熊の生息エリアに近い地域の一つですが、これまで活動中に熊による人身被害はなく、地域内でも聞いたことがありません。

(猿やカモシカもいます)
ただし、地域住民にとって熊は見慣れた生き物のため通報しないこともあるので、実際の目撃件数はもう少し多いかもしれません。
また、かねてより茂庭地区では猿やイノシシによる農作物への被害が深刻となっています。


(茂庭地区のゴミ集積所)
その対策として畑に電気柵や防獣ネットを設置し、町内のゴミ集積所にプレハブ倉庫を利用するなど獣害対策を徹底しています。
その対策が熊の誘引を抑え、比較的に出没数が少ないのではないかと考えられます。
今後の対策について

(この写真はAIで合成したものです)
これまでカヤックツアーの最中に熊を見かけたことは何度かありますが、こちらに興味を示すこともなく、静かに森の奥へ帰っていきました。
活動中に会場となる摺上川ダム梨平公園に熊が出没したことはありませんが、イノシシに遭遇したことはあります。

現在の対策としては、
■ガイドが熊鈴を携行する
■会場にラジオを設置する
■会場内に食べカスやゴミを残さない
■野生動物への給餌を行わない
■参加者が単独で行動しないようにする
■活動前に最新の目撃情報を確認する
として、野生動物に人の存在を知らせ、会場付近へ熊を誘引することなく出没を防ぎます。

(定期的な除草も行われています)
今後も上記の対策を継続するとともに、摺上川ダム管理所や福島市役所、警察署と連携して情報を共有し、万が一会場内での熊出没を確認した場合には活動を延期あるいは中止いたします。
最後に
前述の通り熊は臆病でおとなしく、自然の循環を担う大切な生き物です。
福島県では増えていると見られていますが、九州ではすでに絶滅し、四国には20頭程度しか生息していないそうです。
もし仮に日本で熊が絶滅するようなことになったら、自然環境にどのような影響があるか計り知れません。
生物多様性を守ることは自然環境を守り、引いては私達の暮らしを守ることになると言われています。

(野生動物との出会いは感動的でもあります)
一方で人里に現れ被害が生じる事態には、駆除を含めあらゆる処置をしなければならなく、保護と管理が必要だということです。
私たちは熊を無闇に恐れ忌避することなく、適切な距離を保つよう努め、出会わないようにすることが大切だと考えています。
(参考動画)
◆令和7年度ツキノワグマ防災教室−福島市公式ユーチューブ[ふくしまチャンネル]
特定非営利活動法人いいざかサポーターズクラブ事務局
〒960-0201 福島県福島市飯坂町字湯沢26番地
TEL 080-8543-1782
※迷惑電話防止のため、電話スクリーニング機能が応答します




